パスカルの三角形

Pascal's triangleは、二項展開における係数を三角形状に並べた物である。

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歴史

  • 最古の文献は、紀元前450年頃にインドの数学者ピンガラ (en) によって書かれたとされているサンスクリットによる詩集 Meru-prastaara『須弥山の階段』である。この著者は、三角形とフィボナッチ数との関係についても理解していたとされている。
  • 中国では11世紀に数学者の賈憲 (en)、13世紀に数学者の楊輝 (en) がこの三角形を研究しており、同国内ではこの三角形は「賈憲三角形」または「楊輝三角形」と呼ばれている。
  • パスカルは1655年に発表した『Traité du triangle arithmétique』の中でこの三角形について言及している。彼はこの中で今までに知られていた結果をまとめ、確率論の研究に利用している。

パスカルの三角形の性質

  • 上段からn+1段、左からm+1番目の数は、組み合わせ nCm である。二項係数は組合せの数でもあるので、組合せ数学においてもパスカルの三角形は有用である。
  • m 段目にあるそれぞれの数を2乗して足すと、2m - 1 段目の中央の数になる。例えば、5段目では 12 + 42 + 62 + 42 + 12 = 70 となり、9段目の中央の数に一致する。
  • m 段目のそれぞれの数字の合計は、2^(m-1) となる。例えば、5段目に出現する数字の合計は 1 + 4 + 6 + 4 + 1 = 16 であり、この値は 2^(5-1) に等しい。

フィボナッチ級数とパスカルの三角形

  • 左側2列の任意の数字から桂馬跳びの様に斜めに数字を拾い、その合計を取るとフィボナッチ数になる。例えば5段目の4から始め 4, 10, 6, 1 の4つの数字(右の図で四角で囲まれている物)を拾うと、その合計は 21 となり、これはフィボナッチ数である。
  • また、パスカルの三角形の中にフィボナッチ数列を見出せる。
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Last-modified: 2010-05-06 (木) 07:44:12 (5094d)