ポアソン分布 †
ポアソンの定理 †
二項分布がnが十分大きいとき、ポアソン分布近似できる。(ポアソンの定理)
- pn を n とともに減少する 0<pn<1 なる実数とし、n->∞のとき、pn-->λの時
何故か? †
証明してみましょう
- nが非常に大きくて、pが小さい時は
np=λ
と置いてみましょう。
(1-p)^n は、指数の定義から、下記のように近似できる。
(1-p)^n=(1-λ/n)^n=EXP(-λ)
二項係数は、
nCk=n(n-1)....(n-k+1)/k!
=1(1-1/n)...(n-(k-1)/n)n^k/K!
=1(1-1/n)...(n-(k-1)/n)(λ/p)^k/K!
である。
二項確率分布は、下記のように表現できる。
P(n,k)=nCk p^k(1-p)^(n-k)
=nCk p^k(1-p)^n(1-p)^(-k)
={1(1-1/n)...(n-(k-1)/n)/K!(a/(1-p))^k (1-p)^n
- nが大きいと
- 第1項は1/k!に近づく
- 第2項はλ/(1-p)=λ/(1-p)=λ/(1-λ/n)なので、λ^kに近ずく。
- 第3項はEXP(-λ)に近づく
以上より
n-->大きい時、二項確率分布 P(n,k)=nCk p^k(1-p)^(n-k) はP(k,λ)=[λ^k/k!]EXP(-λ),λ=n/p なる ポアソン分布に従う。
例題 †
世界の航空機事故のデータによれば、「年間1千万回(n=10^7)のフライト数に対して、おおよそ10件の事故が発生している。」ようです。
- 問1.n=10^7、p=10^(-6)として、1年間にk回事故が起こる確率を、数式で表わせ。
- 問2.1年間に3回事故が起こる確率はいくらでしょうか。