指数平滑移動平均とは †定数 r (0<r<1)をとり、i 日前の観測値S(i)に r^i を掛けて加重平均を取ったものを指数平滑移動平均という(面倒なので、以下 「指数平滑平均」 と書く)。 現在t=0から、N期前までの指数平滑平均を E(0,N) とすると、形式的には次の式で表せる。 E(0,N)=Σri^iS(i)/Σr^i Σはi=0,Nの合計 漸化式 †性質;指数平滑平均では、当日の平均値は、前日の平均値と当日の観測値の間にある。 十分過去までとれば Σr^i=1/(1-r)より E(0,∞)=(1-r)Σri^iS(i) ただしΣは0=1~∞ =(1-r)S(0)+(1-r)Σr^iS(i) ただしΣはi=1~∞ =(1-r)S(0)+r(1-r)Σr^iS(i+1) ただしΣは0=1~∞ ゆえに E(0,∞)=(1-r)S(0)+rE(1,∞) が成り立つ。 このことから、上記の性質が解る。 各 Si は、平均 m、分散 σ^2 の確率変数で、互いに独立であるとすると、E(0.∞)の期待値と分散は E(0.∞)の期待値=m E(0.∞)の分散 =σ^2(1-r)/(1+r) である。 資本市場のn日指数平滑平均 †指数平滑平均の定数 r については、ちょっと奇妙な約束事がある。 r を次のように選んだとき、「 n日指数平滑平均」 と呼ぶのである。 r=(n-1)/(n+1) たとえば、20日指数平滑平均とは、r = 19/21 のものを指す。 |