条件付き確率 conditional probability †In probability theory, a conditional expectation (also known as conditional expected value or conditional mean) is the expected value of a real random variable with respect to a conditional probability distribution. 一般的に,事象Bが起きたという条件の下で、事象Aが起きる確率をP (A|B) と記述し,以下の式に従い計算できます. P (A|B) = P(A∩B)/P(B) 例題 †ある家庭に子どもが2人います。1人が男性であることがわかりました。この条件のもとで、二人とも男性である確率を求めよ。ただし、男性が生まれる確率も女性が生まれる確率も等確率とします。
10人が10個のあみだくじで、順番に引きます。当たりくじは1個だけです。最初の人ははずれでした、この条件の下で2番目の人があたりをひく確率はいくらでしょうか。
ベルヌーイ試行 †1回の試行で、表がでれば1、裏が出れば0となる確率変数Xを考える。 表が出る確率をp、裏が出る確率をq=1-pとする。 このときの確率密度関数f(x)は、 f(x)=p^x・q^(1-x) このとき、1回の試行の期待値は、 E(x)=p・1+q・0=p である。 分散は V(x)=E[(x-E(x))^2]=E[(x-p)^2]=E(x^2)-2pE(x)+p2=1・p-p^2=p・q である。 独立にN回試行した時、Y=x1+x2+・・・+xN なる確率はどのような分布になるか。
独立性 †事象Aと事象Bが独立であるとは、条件付き確率が次式であらわされること P(A∩B)=P(A)・P(B) P(A|B)=P(A) 例題:ベルヌーイ試行 †以下の文章は正しいか? 「サイコロを振ったところ、5回偶数がでた。6回目の予想をしたいが、6回も連続して偶数がでる確率は極めて小さいので、6回目はほとんど間違いなく奇数であろう。」
例題:コイン投げ †コインを投げて、表がでれば1、裏が出れば-1の値をとるような確率変数xを考えよう。 いまコインを三回投げるものとする。三回投げた合計の値を知ったという条件の下で、第1回目の期待値はいくらとなるか?。 -解答:各回の結果をxiとすれば、3回投げた結果の値はx1+x2+x3=Y である。 試行は同一の確率密度関数P(x)に従い、独立であるので Py(Y)=P(x1)P(x2)P(x3)=P(x)^3 P(x)は、X=1でP(1)=1/2、X=-1でP(-1)=1/2の確率である。 Py(Y)は、 1,1,1でY=3となる確率が1/8 1,1,-1でY=1となる確率が1/8 1,-1,1でY=1となる確率が1/8 1,-1,-1でY=-1となる確率が1/8 -1,1,1 でY=1となる確率が1/8 -1,1,-1でY=-1となる確率が1/8 -1,-1,1でY=-1となる確率が1/8 -1,-1,-1でY=-3となる確率が1/8 である。 Py(Y)は、Py(3)=1/8、Py(1)=3/8、Py(-1)=3/8 P(-3)=1/8の離散確率密度である。py(・)の合計が1であるのは当然です。 Yの期待値は、確率と確率変数の積和で定義されるので E(Y)=3Py(3)+1py(1)-1py(-1)-3Py(-3)=3/8+3/8-3/8-3/8=0 である。直観通りでしょう。 さて、合計がある値であるという条件のもとでのX1の期待値ですが、合計値によって異なってきます。合計は、3,1,-1,-3のいずれかしかありません。
公式 †条件付期待値にはつぎのような公式が整理されている。a、bは定数である。 E(X1+X2|Y)=E(X1|Y)+E(X2|Y) E(aX1|Y)=aE(X1|Y) E(a|Y)=a E(Y|Y)=Y したがって、たとえば、E(aX1+bY|Y)=aE(X1|Y)+bY である。 上記のコインの例は、この公式を利用して次のように解く。 E(X1|Y)=E(Y-X2-X3|Y) =E(Y|Y)-E(X2|Y)-E(X3|Y) ところが、コインの例では投げる試行はすべて独立で等価だから、 E(X1|Y)=E(X2|Y)=E(X3|Y) であることに気づくと、これを左辺に移項すれば、 3E(X1|Y)=Y 故に、E(X1|Y)=Y/3 となる。確かにYの関数となっている。 このように条件付き期待値は、条件の変数の関数として与えられる。
例題:ベルヌーイ試行 †上記の例題を一般的に書いてみよう。 コインを3回投げた時の同時確率密度関数を考える。
上の表から、 Y=3-->E(z1|3)=3 z1は確実に1 Y=2-->E(z1|2)=2/3 E(z1|2)=1(2/3)+0(1/3) Y=2-->E(z1|1)=1/3 E(z1|2)=1(1/3)+0(2/3) Y=0-->E(z1|1)=0/3 z1は確実に0 となっており、E(z1|Y)=Y/3 であることがわかる。 これは E(z1|Y)=Σz1P(z1|j) Σは、j=1から4(全てのYの値)での合計 の計算である。 例題:ロシアンルーレットの問題 †ロシアンルーレット(Russian roulette)は、リボルバー式拳銃に一発だけ弾丸を装填し、適当にシリンダーを回転させてから自分の頭に向け引き金を引くゲーム。弾丸が入っていると予想した場合、天井に向けて引き金を引くことも可能とされるが、不発の場合無条件で負けとなる。なお、リボルバーは設計上、シリンダーのどの穴に弾が入っているか視認できる。よって残りの穴にダミーカートリッジを装填する、目隠しをするなどの対策をとるか、或いは何らかの理由で判断力を失っているか強制されている場合でもなければ、ルールにより負けにはなっても死を避けることは難しくないと考えられる。 ランダム方式 1人が引き金を引いた後、再び弾倉を回転させ次の者に渡す。これを弾が出るまで続ける。
順番方式 1人が引き金を引いた後、そのまま次の者が引き金を引く。同じく弾が出た時点で終了となる。
故障確率 †単位期間中の故障発生確率が1%であるように調整されたシステムがある。このシステムを100単位期間稼動させたとき、この期間内に故障がまったく発生しない確率は?
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