資産の収益:Return of Asset †生産設備や金融資産などへの資産(asset)への投資は、収益を生む。 時刻0で投資し、1年後にこれを売却した場合を想定する。 投資金額をX0、売却価格をx1としたとき、総収益(total return)は、次式で定義される。 総収益=受取金額-投資金額=x1-x0 そして、収益率rは、次式で表わされる。 収益率 r =(受取金額-投資金額)/投資金額 r = (x1-x0)/x0 収益率のことを、単に収益(Return)とよぶことが多い。 x1 = (1+r)x0 収益率は利子率と似たような作用をすることが、上式でわかる。 収益の不確実性 †1年後の資産の金額は不確実である。 そこで、確率的な事象として定式化される。 すなわち、r は確率変数とし、その期待値は E(r)= Σ ri・pi i=1~m piはriが生起する確率。Σpi=1。piは非負。
rの期待値をE(r)とする時、r-E(r)の平方和も確率変数である。分散とは V(r) = E[(r-E(r))^2] で定義される。 分散を表わす記号としてσ^2が良く用いれる。すなわち分散の平方根をσで表わし標準偏差と呼ぶ。 分散の計算に役立つ公式は以下のとおりである。 V(r) =σ^2= E[r-E(r))^2]=E(r^2)-E(r)^2
資産Aと資産Bには、相関があることが通常である。 2つの確率変数の間の共分散が零の場合、これらの変数は無相関であるという。 相関係数は、一般に次式で定義される。-1から1の間の実数値をとる指数である。 相関係数^2=COV(rA,rB)/[σ(A)・σ(B)] 共分散は、次の上限をもつ。 COV(rA,rB)=<σ(A)・σ(B) 練習問題 †正5角形のサイコロを2回投げるとする。1から5の目があり、試行は独立である。 出た目をxとするとき、(x-3)*10%の収益率があると仮定しよう。例えば4の目がでれば、収益率r=0.1である。 この時、次の問題に答えよ。
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