ルースの選択公理とは Luce choice rule †選択公理とは,選択肢集合Tの部分集合Sを考え,S の部分集合Qを考えたとき,T の中からQが選ばれる確率は,T の中からS が選ばれる確率と,S の中からQがばれる確率の積になっていること 選択確率と魅力度 †ある選択対象i (i=1, N) の魅力度をAi > 0 としたとき,選択対象i の選択確 率が Pr (i;N) = Ai/ΣAi ただし 1=1,N となるモデルは魅力型モデル(atraction model) と呼ばれ,以下の4 つの公 理を満たす確率的選択モデルと同値であることが知られている.
魅力型モデルの代表的なものとしてはMcFadden?(1974) による「多項ロジット・モデル(MultiNomial? Logit Model: MNL モデル)」,Nakanishi and Cooper(1974, 1988b) による「積乗型競合相互作用モデル(Multiplicative Competitive Interaction Model: MCI モデル」が挙げられる. 多項ロジット・モデル:確率的効用モデル †個人i(i = 1~ N) における選択肢k(k = 1~L) に対する選好度をUk(i)とする.選好度Uk(i)はモデルによって説明される確定的選好度V k(i) と 確率的選好度εk(i)から成り,以下のように表わされるものとする. Uk(i) = V k(i) + εk(i) `i個人 = 1~ N ,k 案= 1~L 尺度 †測定尺度には、比例尺度、間隔尺度、絶対尺度等が存在する。
Luceの考察 †Luce は、比例尺度と間隔尺度の許容関係に関して考察を行った.彼は、もし2つの数量が共通の基礎単位次元を有するなら、その関係は2数量の尺度の性質に依存する基礎的な関数で表されることを発見した。例えばx とy が両方とも比例尺度量であり、その関係が対数関数y=log x であると仮定する。比例尺度量xをx'=kx によって単位変換するとy も単位が変わりy'となる。y=log x が実世界の関係であるならば、単位変更によっても変わらずにy'=log x'となるはずである。しかしこの場合、y'=log k + log x$となり、log k だけy の原点が移動してしまう。これは明らかにy が単位変換に対して不変な絶対原点を持つことと矛盾する。従って、x とy の関数関係に対数は許されないことが判る。 実例:比例尺度と間隔尺度の対応関係 †
参考 † |