重ね合わせの原理 †入力が2倍になれば、出力が2倍になるなど、線形性を持つシステムで見られる最も重要な性質である。 Ua(t)なる入力によって、Ya(t)が得られ、Ub(t)なる入力でYb(t)が得られたとする。 このとき、重ね合わせた入力であるUa(t)+Ub(t)を入力すれば、出力Ya(t)+Yb(t)が得られる場合、重ね合わせの原理が成立しているという。
重ね合わせの原理の証明 †
xt=a1xt-1+a2xt-2+....+anxt-n +ut入力系列の数列をu={u1,u2,...}とすれば、解の数列xは、線形差分作用素L(E)を用いて L(E)x=uで表わされる。このことから、 •2つの入力列u,vについてL(E)x=uの解をX1、L(E)x=vの解をX2とすればL(E)x=(u+V)の解は、X1+x2で表わされる。これが重ね合わせの原理である。 L(E)(x1+x2)=L(E)x1+L(E)x2=u+V •線形差分方程式においては、入力{ut}の出力を{x1t}、入力{vt}の出力を{x2t}とする時、入力{ut+vt}の出力は、それぞれの出力の和(重ね合わせ {x1t+x2t}になる。線形系の重要な性質である。
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