正規分布 †標準正規分布に従う2つの独立な確率変数z1、z2の同時分布について考えよう。 z1~N(0,1) z2~N(0,1) この二つの確率変数を独立と考えた場合の、同時確率分布を求めてみよう。独立であるので、2つの密度関数の積で表されて、 P(z1,z2)=p(z1)P(z2) Z1もZ2も、下記の密度関数に従う。 同時分布はこの積となるから、確率要素で表示すれば、 となる。 一般的な2変量正規分布 †ベクトル表示できる。確率変数を X=(x1,x2)'とし、平均μ=(μ1,μ2)'、分散行列Σ={σij}とすれば N(μ,Σ)の同時確率密度関数はどのようになるであろうか。 確率要素で表示すれば、 dP=|Σ|^(-1/2)exp{-(x-μ)tΣ^(-1)(x-μ)/2}/(2π)^(2/2)dx1dx2 詳細に表示すれば、 となる。 Σ=(E(xi-μi)(xj-μj)) (nn行列:i,j=1,2) =(E(xixj)-μiμj)
条件付き確率 †ベイズの定理より P(x2|x1)=P(x1,x2)/P(x1) P(x1)は、平均μ1、分散σ1の確率密度であるので、そしてその条件付期待値と分散は直ちに、 条件付き確率はdp/dp1を計算すればよい。 dp/dp1= 上式より条件付き確率P(x2|x1)の期待値と分散は次式で表わされることがわかる。 最小二乗法(最小分散)との関係 †X2を目的関数としてx1で回帰する場合、回帰式をX2=a+bx1 と置いて、誤差二乗和を最小にする。 当てはめる直線の切片aと傾きbは、で次のように得られる。
もうひとつの見方を紹介しよう。最小分散を与えるx2を直接計算してみよう。 上の第1項と第2項を見れば とすれば、最小となることがわかる。 これを整理すれば、先の回帰式のパラメータと同一であることが確認できる。 正規分布の条件付き確率の最尤推定 †最尤推定は、確率密度関数の山のピークを求める方法である。 条件付き確率の最尤推定値は、先の確率要素からわかるように、容易にもとめられる。パラメータaとbで1階微分してゼロとなる値を求めればよい。
正規分布のパラメータ推定問題の要点 †
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