二項分布とは †ある集団において,特性 A を持つものの割合が p であり,持たないものの割合が q であるとする( p + q = 1 )。このとき,集団から無作為に n 人を抽出したとき,特性 A を持つものが x 人である確率。 n 人のうち x 人が特性を持つ組合せは nCx 通りある x 人が特性 A を持つ確率は p^x,残り n - x 人が特性を持たない確率は q^(n - x )であり,両者が共に起こるのは両者の積である。 f ( x ) = nCx p^x q^(n - x), x = 0,1, … ,n,p > 0,q > 0,p + q = 1 nCx=n!/[x!・(n-x)!] 二項分布の平均と分散 †二項分布の平均 E ( x ) と分散 V ( x ) は E ( x ) = n p, V ( x ) = n p q である。
ベルヌーイ試行 †1 回ごとの事象の生起確率 p が一定であるとき,実験を独立に繰り返し行うことを ベルヌーイ試行 という。 2項分布は、成功の確率 p のベルヌーイ試行を n 回行った時の成功の回数 x である。
単独の x に関する確率を求めるよりも、ある区間に関する確率を求めることの方が多い。例えば、成功が a 回以下である確率、Pr{ x ≦ a } は ΣB(a, p) ただし Σはa=0~nの和
2項展開と2項分布 †二項展開から、 [p + (1-p)]^ n = nC0 p^0(1-p)^n + nC1 p^1(1-p)^(n-1)+ … + nCn p^n(1-p)^0 =1 これは、n回ベルにーイ試行を行った場合の成功の回数が、0,1,2,・・・,nである確率を合計したもであり、当然、すべての成功する場合を尽くしているので、1に一致している。 ベルヌーイ試行と大数の法則 †ヤコブ・ベルヌーイ(Jacques Bernoulli 1654-1705)は確率論の基礎になる大数の法則を見つけた 硬貨を投げる際、投げる回数を多くすれば表と裏が出る確率は1/2に集中してくる、それより大きくなったり小さくなったりすることは無い。 またサイコロを投げた場合、回数が多くなればある目の出る確率は1/6である。このような現象は確率の本質的な性格で大数の法則と呼ばれる。 ベルヌーイはスイスの数学者で、名著「推測法」で新奇さ、素晴らしい実用性、極端な難解さを兼ね備えたベルヌーイの定理、一般的には「大数の法則」と呼ばれるものを発表して確率論の基礎を造った。 ベルヌーイ試行(Bernoulli Trials)とは白か黒か・表か裏か・成功か失敗か等、どちらかの事象が独立して起る確率を公式化したものである。 成功の可能性を(p)、失敗の可能性を(1-p)とする。n回の成功とm回の失敗の出る確率はつぎの公式で表わせる。 Prob(n成功、またはm失敗)=(n+m)!/n!×m!×p^n(1-p)^m ポアソン分布 †n が大きく p が小さい場合、np は適度な大きさとなるため、パラメータ λ = np であるポアソン分布が B(n, p) の良好な近似となる。
正規分布 †np および n(1 − p) が5よりも大きい場合、B(n, p)に対する良好な近似として正規分布がある これは、E ( x ) = n p, V ( x ) = n p q の正規分布で近似できる。 N(np,np(1 − p))
多項分布 †多項分布(たこうぶんぷ、英: Multinomial distribution)は、確率論において二項分布を一般化した確率分布である。 二項分布は、n 個の独立なベルヌーイ試行の「成功」の数の確率分布であり、各試行の「成功」確率は同じである。多項分布では、各試行の結果は固定の有限個(k個)の値をとり、それぞれの値をとる確率は p1, ..., pk(すなわち、i = 1, ..., k について pi ≥ 0 であり、Σpi=1 が成り立つ)であり、n 回の独立した試行が行われる。確率変数 Xi は n回の試行で i という数が出る回数を示す。ベクトルX=(x1,x2,・・・,xn) は n と p をパラメータとする多項分布に従う。
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