*オッズとは:odds [#u039ea3e]
ある事象が起こる確率(p)を、事象が起こらない確率(1-p)で割った値をオッズ、あるいは見込みという。
 odds =[p/(1-p)]
--賭けの場合、オッズの逆数が払い戻し倍率を表わす。このオッズが低いほど、その事象が起きた場合の儲けが多くなる。具体的には、オッズ0.25で1を賭けておくと、当たりの場合には、もとの1に加えて賭け金1 / 0.25 = 4を受け取ることになる。(1が5になりすなわち5倍) 
--(注意):公営競技においてはしばしば払戻金の倍率(かけた金が何倍になって払い戻されるか)のことをオッズと呼ぶ。

*ロジットとは:対数オッズのこと [#v4102e52]
オッズの対数をロジットと呼ぶ。
 Logit = Log(p/(1-p))

*オッズ比とは:odds ratio [#sb4ed0ab]
2つの異なる群においてある事象が起こる確率をそれぞれp1、p2としたとき、2つの群のオッズの比をオッズ比、あるいは見込み比という。
 odds ratio =[p1/(1-p1)]/[p2/(1-p2)]

--2つの群の関係の強さを表し、0から∞までの間の値をとる。オッズ比が1のとき、2つの群の間に関連はない。

-クロス集計表
--2つのカテゴリカル変数の間に関係があるかどうかを検討したいとき,それらの組み合わせの度数を調べた表を作成する。これをクロス集計表と呼ぶ。
--暴露のあり、なしの2群で疾病の発生確率が異なるか否かを調べるために、下記のデータを得たとしよう。

|~ |疾病あり|疾病なし|合計|
|~曝露あり|a人 |b人 |a+b人 |
|~曝露なし|c人 |d人 |c+d人 |
|~合計|a+c人|b+d人|合計a+b+c+d人|

--この時、行でみれば、疾病の生起確率はそれぞれ P1=a/(a+b) と p2=c/(c+d) で与えられる。これを使って、オッズ比が計算されます。
--一方、列でみれば、暴露ありをリスクと見て、疾病の有無によって、暴露ありの割合が異なるかという見方もあります。この場合の暴露リスク比も、オッズ比と同様に計算できます。
 リスク比 =[p1/(1-p1)]/[p2/(1-p2)]
 P1=a/(a+c) p2=b/(b+d)

*リスク比とオッズ比 [#h9a04691]

2行2列の度数表を元にリスク比とオッズ比の推定ができます。喫煙の有無と肺がんの有無についてのデータ例の場合、リスク比とは喫煙群が肺がんに罹患するリスクと非喫煙群が肺がんに罹患するリスクの比です。オッズとは、ある事象が起こる確率を起こらない確率で割ったものであり、この場合オッズ比とは、喫煙群において肺がんに罹患するオッズと非喫煙群において肺がんに罹患するオッズとの比です。
--オッズ比は、2群のオッズの比をとったものである。ある事象の発生確率が極めて低い場合には、オッズ比とリスク比はほぼ等しくなる。

*オッズ比の区間推定 [#i67e21d3]
ロジスティック回帰分析では、対数オッズ比を線形回帰する。これは、対数オッズが正規分布をしていると考えている。


--例えば、20サンプルで標本対数オッズ比は,平均1.792,分散0.801の正規分布となることがわかったとしましょう。それがわかると,母集団の対数オッズ比がどこにあるのかを推定するのは簡単です。

--正規分布では,平均から±1.65×σの間が90%となる。σは標準偏差で分散の平方根です。
もし標本調査で対数オッズ比が2.23と出たら,母集団の対数オッズ比をLogψと書くと, 
 対数オッズ比は Logψ-1.65√0.801<2.23<Logψ+1.65√0.801 に90%の確率でなる。


*オッズ比と検定 [#qca5b97d]
検定できるサイト--->[[オッズ比検定JavaScript>http://www.kisnet.or.jp/nappa/software/star/freq/2x2-odds.htm]]

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