#freeze
*単振子 [#q4b548c7]

支点の位置をxy座標の原点に取るならば、鉛直からの振れ角をθとして
 x= L sinθ
 y= L cosθ
とする。

#ref(harmonic-oscillator.JPG)
 時間的に変化するのはθだけであるので、この運動方程式を求める。

支店の、下方向にmgの重力がかかるが、これをθ方向とL方向に分けて考える。
θ方向の加速度と重力のつり合いは
 m・d2(Lθ)/dt2= -mgsinθ ・・・ (0)
Lは一定値なので、変化しない。θのみ時間の関数ゆえ、整理すれば

単振り子の運動方程式は

 d2θ/dt2 = -(g/L)sinθ  ・・・ (1)
 L :振り子の糸の長さ
 θ:糸が鉛直方向となす振れの角
 t :経過時間
 g :重力の加速度(9.8)

と書ける。(振り子の質量(m)は振り子運動に影響しない)

この方程式は非線形であって、解析解は楕円関数で表現される。

 振れの角θが小さいとき、sinθ≒θとなり、(1)式は単振動の式

 d2θ/dt2 = -(g/l)θ  ・・・ (2)

となる。

(2)式の解は
 θ=2k・sin{√(g/l)・t}
となり。振幅(k)、周期(T = 2π√(g/l))の単振動を表す。

*振り子の長さが変化する場合 [#n1145de2]

ブランコでは、θの方向に力を加えることができない。できるのは、重心の移動=L方向の上下運動である。これは、Lを時間的に変化させることである。どのように変化させれば、ブランコは揺れるか?
θ方向の角速度は重力加速度で大きくなるが、重心の速度は v = Lθ である

おもりの角運動量はmL^2・dθ/dt である。角運動量の微分は力のモーメントに等しいので
 d(mL^2・dθ/dt)/dt= -mgL・sinθ
長さLも時間的に変化するとすれば,
 2mL(dL/dt)(dθ/dt)+mL^2・d2θ/dt2 =-mgL・sinθ
となる。
整理して
 d2θ/dt2 +(2/L)(dL/dt)(dθ/dt)+(g/L)sinθ = 0
θが十分小さい場合は、sinθ=θとおけば、
 d2θ/dt2 +(2/L)(dL/dt)(dθ/dt)+(g/L)θ = 0
2階の線形微分方程式である。
Lは時間tの関数であるので、たとえばL(t)を正弦波のような振動を加えることで、振り子の運動を制御できる。dθ/dtの係数は(2/L)(dL/dt)である。これが正の場合、減衰振動となる。ブランコの長さを短くすれば dL/dt<0 にできる。すなわち、立ち上がるタイミングを決めることで、振動を大きくできる。

*位置エネルギーを真下で加え(立ち上がり)、頂点でしゃがむとよい [#k13be6a2]
http://www.page.sannet.ne.jp/ikenoue/type2/swing_rinji/ans/swing-a.html

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