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*シメオン・ドニ・ポアソン(Siméon Denis Poisson、1781年6月21日 - 1840年) [#s04e8933]
フランスの数学者、地理学者、物理学者。
父の意向で医学を志したが、不器用であることや医学に関心を持たなかったことから数学へ転向。
ラグランジュ、ラプラスらに代数学などを学ぶ。1802年にフーリエの後任としてエコール・ポリテクニーク教授に就任し、1806年まで在籍。
--[[ポアソンの伝記>http://www-gap.dcs.st-and.ac.uk/~history/Mathematicians/Poisson.html]]
*ポアソン分布とは [#z478c510]
ポアソン分布は、滅多に起こり得ない希少な事象の発生数の確率分布であることから、少数の法則と呼ばれている。
-ポアソン分布はフランスの数学者 S.D.Pois-son(1781-1840)が1837年に発見して発表し、それから60年もたってからプロシアの陸軍連隊の「毎年、馬に蹴られて死亡する兵士の数別の連隊数の分布がポアソン分布する」という奇妙な初適用(Bortkiewicz 1898)で重要性が世に知られるようになった統計分布

-性質
 平均および分散は、λ に等しい。
 ポアソン分布の最頻値は、λ 以下の最大の整数である。
 λ が十分に大きい(一般に λ > 1000 といわれている)ならば、平均 λ、標準偏差  の正規分布はこのポアソン分布の非常に優れた近似となる

*2項分布の極限分布:ポアソンの定理 [#c44fe471]
二項分布において,生起確率 p が極めて小さい場合がある。このとき,n が十分に大きくても n p は有限なものとなる。そこで,n p = λ とおき,n → ∞,p → 0 としたとき,二項分布のの確率関数 f ( x ) を,λ と x を用いて表すとポアソン分布に収斂する。(ポアソンの定理)
*例題:交通事故 [#hcc28551]
「自動車事故による死亡が 1 年間に 1 万人であるとする。日本の人口を 11,600 万人,ある都市の人口を 100 万人としたとき,その都市で自動車事故による死亡が一件もないという日が起こる確率を求めよ。」
--p = 10000 / ( 116000000・ 365 ) = 2.362 × 10 - 7である。λ = n p = 1000000・ 2.362 × 10 - 7 = 0.2362 なので、分布に代入してf ( 0 ) = 0.790 となる。
*例題 [#j489ac43]
-1分間で平均5人の客が来て、レジの処理能力が1分間平均1.5人だとすると、適正なレジの数は幾つか?
-ある製品の不良率が2%であるとき、この製品200個の中に不良品が2個含まれる確率はいくらか。なお、e-4=0.018316である 。

--これもn=200、p=0.02、つまり、m=np=4のポアソン分布で近似。
P(x=2)=mxe-m/x!=(4)2e-4/2!=0.1465

*到着確率 [#n1ac5152]
時刻0から時刻tの間に訪問者がx人である確率P(x)は次式に従う。
 P(x) = {(λt)^x/x!}・e^-λt 
 平均 E(X) = λt 分散 E(X2) = λt 
この確率分布をポアソン分布という。
*参考 [#k5a03731]
[[銀河生成シミュレーション>http://www.tetras.uitec.ehdo.go.jp/document/GinouGijutu/199806/19980606/19980606_main.html]]

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