最速降下曲線
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
単語検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
*最速降下曲線 [#k801202c]
変分法の夜明けとなった重要な曲線である。この解法がレオン...
変分法は、
A Brachistochrone curve (brachistos - the shortest, chron...
*最速降下曲線はサイクロイド [#s0584557]
最速降下曲線というのは,曲線に沿って物を転がしたときに,...
ベルヌーイの提起した問題とは
『決まった二点の間を,始点から終点まで玉が一番速く転がる...
というものです.
Given two points A and B, with A not lower than B, there ...
The problem can be solved with the tools from the calculu...
Note that if the body is given an initial velocity at A, ...
*質点の運動 [#g83cd286]
質点が原点A から点B= (x0; y0) まで曲線(x; y(x)) に沿って...
#ref(undou1.JPG)
で与えられる.
質量をm とすると位置エネルギーと運動エネルギーの和は一定...
で降下することにより,
1/2mv2 + mgy = 0
となり
v =2gy^1/2
である。
原点から点Bまでの所要時間は
#ref(undou2.JPG)
となる。
最速降下線の問題は次の汎関数を最少にする変分法の問題であ...
#ref(undou3.JPG)
*解法 [#efa59f7c]
汎関数を使って最適化する。変分法の知識が必要です。
-解(軌跡)は平面内にあって鉛直方向を y軸,横方向を x軸 ...
-A からB までの降下時間は曲線の微小長さを ds ,物体の速度...
T[y(x)] = ∫a->b dT =∫a->b(1/v)ds
で求められます。ここで,ds は,
ds=SQRT((dx)2+(dy)2) = SQRT(1+(dy/dx)2)dx
および,v は重力加速度を g として,(エネルギー保存則から)...
mgy= mv^2/2 ⇒ v = SQRT( 2gy )
で与えられます。つまり,
T [y(x)] =∫a->b(1/v)ds=∫0->b (2gy)^-1/2・(1+y'^2)^1/...
結局,問題はこのT[y(x)]を最小にする関数 y(x)を境界条件:y...
*汎関数、最少作用の原理とオイラー・ラクランジェの方程式 [...
-ここで汎関数の極値問題を数学的に形式化
汎関数の定義:
S[y(t)]= ∫a->b F [t,y(t),y'(t)]dt Fはn 階連続微分...
ここで,汎関数 S[y(t)] のことを作用積分としばしば呼び...
このような条件下で,この汎関数 S[y(t)] が最小値を取るよ...
固定端変分問題:すべての y(t)∈K に対して,S[y(t)]≧S[y*...
ことです。
最小作用の原理:
力学系の運動は関数:F[t,y(t),y'(t)]によって特徴づけら...
作用積分,S[y(t)]= ∫a->b F[t,y(t),y'(t)]dt を最少...
このような関数Fは,ラグランジェアンとよび Lで表わすことが...
-第一変分とオイラーの方程式
まず、関数のうちy(t,ε)=y*(t)+εη(t)なる関数を考える。真...
任意のy(t)にたいして,S[y(t)]≧S[y*(t)] は
y(t,ε)=y*(t)+εη(t) を S [y(t,ε)] に代入すると,
S [y(t,ε)]= ∫a->b F [t,y*(t)+εη(t),y*'(t)+εη'(t)]...
S[y(t,ε)] をεの関数と見なし φ(ε)≡S [y(t,ε)]とおくと,任...
φ(ε)≧φ(0),
に帰着する。
この必要条件は,
1階条件より
φ'(0)=S' [y(t,0)]=0 ただし,y(t,ε) =y*(t)+εη(t),...
φ'(ε)=∫ (∂F/∂y・∂y/∂ε+∂F/∂y'・∂y'/∂ε)dt
y(t,ε)=y*(t)+εη(t), y'(t,ε)=y*'(t)+εη'(t)より
φ'(ε)=∫ (∂F/∂y・η(t) +∂F/∂y'・εη'(t))dt =∫ (Fy・η ...
この条件式を第一変分といいます
汎関数に極値を与える y*(t) は方程式
∫ (Fy・η +F/y'・η')dt = 0
を満たすことがわかる。
さらに第2項の部分積分(t の関数として)を実行すると
∫a->b Fy'η'dt=[Fy'η] + ∫ dFy'/dt・ηdt
上の第1項はη(a)=η(b)=0 なので0 です。
結局,φ'(0)=0 の条件は
∫{Fy- dFy'/dt]・ηdt
となる。上の式で、η(t)が任意に変化しても成立するためには
Fy- dFy'/dt =0 ・・・・・・・オイラー方程式
解析力学でなじみのあるラグランジェアンLを用いて書けば
∂L/∂q-d(∂L/∂q')/dt=0 ・・・・・・ラグランジェの方程式
を得ることができた。
''y(t)=y*(t)が汎関数を最少化するための必要条件は、y*(t)...
*オイラー方程式から解を求める [#kd14f1d3]
F=f(t,y,y')=(1+y'^2)^1/2・(2gy)^-1/2 を使って∂F/∂y'と∂F/...
∂F/∂y'= y'・(2gy)^-1/2・(1+y'^2)^-1/2
∂F/∂y= -1/2・(1+y'^2)^1/2・(2g)^-1/2・y^-3/2
オイラーの方程式 Fy- dFy'/dt =0 を整理して、微分方程...
y(1 + y'^2) = C1 で
y = k1+k2cosθ とおいてこれに代入して解く
y = C1/2・(1 − cos θ)
x = C1/2・(θ − sin θ)
となり、サイクロイド曲線である。
*変分法の例題:垂らした紐の形 [#ubbc5731]
線密度ρ、長さl のひもの両端を固定して垂らしたときのひもの...
ひもは、位置エネルギーが最小になるような形をとります。ひ...
ρ(1 + y'^2)^1/2
なので
制約:∫(1 + y'^2)^1/2 dx=Length のもとで
∫gρy(1 + y'^2)^1/2 dx の極値を求めることになります。...
こたえは、懸垂線
懸垂線y +λ = C1 cosh[(x − C2)/C1 ]
*歴史的記述 [#ic389396]
-ガリレオは1638年に著書"Two New Sciences"で、最速降下曲線...
-1696年にスイスの数学者ヨハン・ベルヌーイ(1667-1748)によ...
公開後しばらくして,ライプニッツの提案により,ベルヌーイ...
ベルヌーイの設定した期限内に回答を寄せてきたのは,ライプ...
-弟に対抗してヤコブ・ベルヌーイはより難しい最速降下曲線問...
終了行:
*最速降下曲線 [#k801202c]
変分法の夜明けとなった重要な曲線である。この解法がレオン...
変分法は、
A Brachistochrone curve (brachistos - the shortest, chron...
*最速降下曲線はサイクロイド [#s0584557]
最速降下曲線というのは,曲線に沿って物を転がしたときに,...
ベルヌーイの提起した問題とは
『決まった二点の間を,始点から終点まで玉が一番速く転がる...
というものです.
Given two points A and B, with A not lower than B, there ...
The problem can be solved with the tools from the calculu...
Note that if the body is given an initial velocity at A, ...
*質点の運動 [#g83cd286]
質点が原点A から点B= (x0; y0) まで曲線(x; y(x)) に沿って...
#ref(undou1.JPG)
で与えられる.
質量をm とすると位置エネルギーと運動エネルギーの和は一定...
で降下することにより,
1/2mv2 + mgy = 0
となり
v =2gy^1/2
である。
原点から点Bまでの所要時間は
#ref(undou2.JPG)
となる。
最速降下線の問題は次の汎関数を最少にする変分法の問題であ...
#ref(undou3.JPG)
*解法 [#efa59f7c]
汎関数を使って最適化する。変分法の知識が必要です。
-解(軌跡)は平面内にあって鉛直方向を y軸,横方向を x軸 ...
-A からB までの降下時間は曲線の微小長さを ds ,物体の速度...
T[y(x)] = ∫a->b dT =∫a->b(1/v)ds
で求められます。ここで,ds は,
ds=SQRT((dx)2+(dy)2) = SQRT(1+(dy/dx)2)dx
および,v は重力加速度を g として,(エネルギー保存則から)...
mgy= mv^2/2 ⇒ v = SQRT( 2gy )
で与えられます。つまり,
T [y(x)] =∫a->b(1/v)ds=∫0->b (2gy)^-1/2・(1+y'^2)^1/...
結局,問題はこのT[y(x)]を最小にする関数 y(x)を境界条件:y...
*汎関数、最少作用の原理とオイラー・ラクランジェの方程式 [...
-ここで汎関数の極値問題を数学的に形式化
汎関数の定義:
S[y(t)]= ∫a->b F [t,y(t),y'(t)]dt Fはn 階連続微分...
ここで,汎関数 S[y(t)] のことを作用積分としばしば呼び...
このような条件下で,この汎関数 S[y(t)] が最小値を取るよ...
固定端変分問題:すべての y(t)∈K に対して,S[y(t)]≧S[y*...
ことです。
最小作用の原理:
力学系の運動は関数:F[t,y(t),y'(t)]によって特徴づけら...
作用積分,S[y(t)]= ∫a->b F[t,y(t),y'(t)]dt を最少...
このような関数Fは,ラグランジェアンとよび Lで表わすことが...
-第一変分とオイラーの方程式
まず、関数のうちy(t,ε)=y*(t)+εη(t)なる関数を考える。真...
任意のy(t)にたいして,S[y(t)]≧S[y*(t)] は
y(t,ε)=y*(t)+εη(t) を S [y(t,ε)] に代入すると,
S [y(t,ε)]= ∫a->b F [t,y*(t)+εη(t),y*'(t)+εη'(t)]...
S[y(t,ε)] をεの関数と見なし φ(ε)≡S [y(t,ε)]とおくと,任...
φ(ε)≧φ(0),
に帰着する。
この必要条件は,
1階条件より
φ'(0)=S' [y(t,0)]=0 ただし,y(t,ε) =y*(t)+εη(t),...
φ'(ε)=∫ (∂F/∂y・∂y/∂ε+∂F/∂y'・∂y'/∂ε)dt
y(t,ε)=y*(t)+εη(t), y'(t,ε)=y*'(t)+εη'(t)より
φ'(ε)=∫ (∂F/∂y・η(t) +∂F/∂y'・εη'(t))dt =∫ (Fy・η ...
この条件式を第一変分といいます
汎関数に極値を与える y*(t) は方程式
∫ (Fy・η +F/y'・η')dt = 0
を満たすことがわかる。
さらに第2項の部分積分(t の関数として)を実行すると
∫a->b Fy'η'dt=[Fy'η] + ∫ dFy'/dt・ηdt
上の第1項はη(a)=η(b)=0 なので0 です。
結局,φ'(0)=0 の条件は
∫{Fy- dFy'/dt]・ηdt
となる。上の式で、η(t)が任意に変化しても成立するためには
Fy- dFy'/dt =0 ・・・・・・・オイラー方程式
解析力学でなじみのあるラグランジェアンLを用いて書けば
∂L/∂q-d(∂L/∂q')/dt=0 ・・・・・・ラグランジェの方程式
を得ることができた。
''y(t)=y*(t)が汎関数を最少化するための必要条件は、y*(t)...
*オイラー方程式から解を求める [#kd14f1d3]
F=f(t,y,y')=(1+y'^2)^1/2・(2gy)^-1/2 を使って∂F/∂y'と∂F/...
∂F/∂y'= y'・(2gy)^-1/2・(1+y'^2)^-1/2
∂F/∂y= -1/2・(1+y'^2)^1/2・(2g)^-1/2・y^-3/2
オイラーの方程式 Fy- dFy'/dt =0 を整理して、微分方程...
y(1 + y'^2) = C1 で
y = k1+k2cosθ とおいてこれに代入して解く
y = C1/2・(1 − cos θ)
x = C1/2・(θ − sin θ)
となり、サイクロイド曲線である。
*変分法の例題:垂らした紐の形 [#ubbc5731]
線密度ρ、長さl のひもの両端を固定して垂らしたときのひもの...
ひもは、位置エネルギーが最小になるような形をとります。ひ...
ρ(1 + y'^2)^1/2
なので
制約:∫(1 + y'^2)^1/2 dx=Length のもとで
∫gρy(1 + y'^2)^1/2 dx の極値を求めることになります。...
こたえは、懸垂線
懸垂線y +λ = C1 cosh[(x − C2)/C1 ]
*歴史的記述 [#ic389396]
-ガリレオは1638年に著書"Two New Sciences"で、最速降下曲線...
-1696年にスイスの数学者ヨハン・ベルヌーイ(1667-1748)によ...
公開後しばらくして,ライプニッツの提案により,ベルヌーイ...
ベルヌーイの設定した期限内に回答を寄せてきたのは,ライプ...
-弟に対抗してヤコブ・ベルヌーイはより難しい最速降下曲線問...
ページ名: